小笠原漂流記(4) 海がだめでも山がある
ダイバーの朝は早い(2日目)。おはようございます。昨日の夜2本もvliveがあるなんて聞いてない…ヲタクLINEにお花咲きすぎて…眠い…
さて、昨日は一本潜ってギブアップしたダイビングですが、今日はどうかなー。天気は良いのだけど風がすごいし雲行きは怪しい…と思っていたら電話が。
なんとー!(>'A`)>
海況は昨日より悪化しているようで、まー船は出せないですよね…気持ちを切り替えて宿主に相談し、急遽トレッキングに同行させてもらうことに(宿主のガンジーさんはネイチャーガイドもやっているのです)。元々陸の予定はガンジーさんにお願いして最終日に入れていたので、予定を入れ替えてもらったのでした。融通をきかせてくれるのありがたい…!
で、トレッキングの行き先はというと、こちら!
ハートロック(千尋岩)
※お写真お借りしました
https://www.arinoki.com/travel/chichijima/page10.shtml
海から見るとハートの形をした岩、これの上を目指します。標高300m強と、私でもなんとかなりそう…良かった…でも何と言っても風が!びゅいんびゅいん吹いていて!飛ばされそう!!
駐車場から少し歩いて入り口に着くと、何かある…
小笠原は世界自然遺産なので、外来種を持ち込まないように!と、竹芝でも言われて靴裏の泥を落としたりしたんだった…。千尋岩を目指すにしても同じことで、ここでも外来種を持ち込まないためのとっても原始的で簡単なお掃除をします。
靴裏は↑でゴシゴシしたあとお酢をかけ(効くらしいよ)、服はなんとコロコロ(!)で掃除。コロコロした紙はくっつかないようにゴミ箱にポイ。糊面に着いてる生物や種子は後日ちゃんと確認するんだって。
掃除が終わったら行き先をマーク。行き先によって異なる石やサンゴを指定の場所に入れます(これ下山しても元に戻さないんだって)。ガイドさんはこれを見て混雑具合をはかったりします。
風はものすごく強くて、登山道のすぐ脇に生えてる竹がお互いぶつかり合って鳴いてるくらいだけど、天気はめちゃくちゃ良い。
だんだん植物の種類も変わってくる。
雨がしばらく降っていなくて水不足が深刻なこともあり、昨日雨が降っていても滝はこんな感じ。
急遽ツアーに混ぜてもらったので、学生4人組と一緒に登った。若い。おばちゃん足引っ張らないように頑張って登る。
繰り返しますが、風は強いけど天気はめちゃくちゃいいんだよね…じわっと汗をかく。
ところでこの父島、もう少し行くと硫黄島があるんですよね。なので父島にも戦争の名残が割と生々しく残ってたりするのです。防空壕、軍のジープ、通信施設と通信機の残骸、爆弾の後…誰かが置いていった陸軍印入りのお皿もあった。防空壕は下山した後に実際に入ったりもしたんですけど、山の中を迷路のようにほってあって、当時は火やランプで照らしていたんでしょうけど今はまっくら。何かに使っていた大きな釜や、荷物を運ぶのに使っていたと思われるトロッコのレールもそのまま。言葉に詰まるよねぇ。
防空壕、数人しか入れないようなものから、あちこちに繋がっているものまで様々。
鉄は腐敗して最終的には土にかえるけど、タイヤはそのまま残ってしまう。トラックがひっくり返ったままだったりするのだけど、これが突然山道に現れるから「おお…」ってなる。
通信塔と通信施設。建物の頑丈さ、屋根の分厚さから戦争において通信の重要さがわかるよね。手前に置いてある箱は、もし遭難してしまった時のために、水や非常食などが最低限入っているとのこと。
中はこんなに真っ暗でひっそりとしてる。
山道の途中でこんないたずらも見かけた。同じ人の仕業なのかなー。
これはちょっと絵面がダメな人もいるかもしれないけど、マルハチの木…の、皮。小笠原固有種で、剥がれ落ちて乾燥してくるとこの柄がはっきり浮かび上がる。結構かたいんだよ。
そうこうしているうちに千尋岩が見えてきたのだけど、はじめにも書いた通りものすごい風だったので…
風の強さ伝わる?標高300m吹きざらし感すごい。 #小笠原漂流記
がっちりした柵などないからね!本当に飛ばされるかと!笑
でもここゴールじゃないから!ここからさらに20分位歩いて、たどり着いたのがここ!
千尋岩ーー!
はじめのお写真を思い出していただきたいのですが、いやー、あかい!あかいね!!
このあかさですよ。めっちょきれい。
そしてここ、岩なので、少し先に行くとそこはもう断崖絶壁。風が強くてギリギリのところまではいかなかったけど、柵も何もない(2度目)のでなかなかスリリング。天気も変わりやすく、着いた時は曇っていて、雨降るかな…みたいな様子だったけど、少し待ったら晴れてきて!今だー!となって撮ったのが↑のパノラマなのでした。
そして作っていただいたお弁当mgmg。
でも千尋岩よりも圧巻だったのはがじゅまるの森。言葉が出ない。あんぐり口を開けてひたすら周りを見渡してばかりだった。足元まで伸びた(足元から生えた?)木をたどって木登りができちゃう。軽率に「神様がいそう」って思ってしまう。
がじゅまるの木。昔はこれを垣根にして家が建っていたとのこと。井戸や玄関の跡がある。すごい。 #小笠原漂流記
写真で見てもこの迫力だもの。すごい。
下山する時は行きよりもサクサク歩き、予定よりだいぶ早めに戻ってきてしまったのでした。行きに混んでて撮れなかった、大きなタコの木での写真も帰りにパチっと。
下山後は学生グループと別れ、行きに一緒だったシーカヤック組と合流して晴天の島内観光に繰り出すことに。
下山しまして、晴天の山巡り。桑の木山からが絶景すぎてやばい(やばい #小笠原漂流記
初寝海岸が全部見える。真ん中は白砂が続いていてシュノーケルしたさ振り切る感じ。 #小笠原漂流記
荒天の島内観光も楽しかったけど、晴天はやっぱりきれいだ!!
そして千尋岩に行く途中で通信施設とか諸々みたけれど、そこじゃなくても当時の面影はあちこちにあるようで。発電所の跡に連れてってもらったりもしたよ。廃墟ツアーして貰えばよかったなー。
そしてここにも行ったよ!
ウミガメの保護活動をしている施設に来たよー。八丈にもいるアカウミガメ、小笠原にいるアオウミガメもいた。あとアルビノが…!初めて見たアルビノ。 #小笠原漂流記
ウミガメのアルビノ…!し、白い…!片目がよく見えない子のようで、この子のともう1匹だったかな…保護されていたよ。
この後シーカヤック組と別れ、日も暮れてきたので、初日にしかお目にかからなかった夕日を抑えに行こう!と、本旅3度目のウェザーステーションに。
昨日の夕日。このあとみるみる曇っていき、日没の頃には分厚い雨雲に覆われてしまったのでした。 #小笠原漂流記
この日の天気は本当に変わりやすくて、あっという間に曇ってしまった。遠方を見ると夕立が降っている場所がわかっちゃうくらい、局地的に天気が違う。でも地上からの夕日が抑えられたので余は満足である。
この日母島から戻ってきたさくらちゃんとここで合流。そのまま宿に戻って、また飲みに出かけるのであった…
いよいよ明日は小笠原滞在最終日だー。果たして最後にダイビングできるのか!?続く!!